最近UGCについて耳にし、インスタグラムの運用にも活用したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
インスタグラムにおいてUGCは主に投稿された写真や動画を指し、企業にとって活用しやすいコンテンツとして今注目されています。特に、ビジュアルをメインとするインスタグラムにおいては、UGCはブランディング成果を向上させる有効な切り札です。
本記事では、インスタグラムにおけるUGCとは何かという基礎知識から、期待する効果を得るための4ステップまで、具体的に解説していきます。
インスタグラムでUGCを活用していきたいとお考えの方は、ぜひお役立てください。
インスタグラムにおけるUGCとは
UGCとはUser Generated Contentsの略で、ユーザーによって作られたコンテンツの総称です。Generated=生成されたという意味通り、ユーザーが作成したWebコンテンツは基本的にすべてUGCとなります。
ここでは、まずは一般的なUGCとインスタグラムにおけるUGCについて解説していきます。
一般的なUGCとは
まず一般的なUGCについて解説します。冒頭でも触れた通り、UGCはユーザーが作成したあらゆるコンテンツを指します。
たとえば、インターネット通販サイトの商品レビューもUGCですし、企業の口コミサイトへの投稿もUGCです。消費者が発信したものは基本的にすべて該当しますが、同じようなものにCGM(Consumer Generated Media)があり、そちらはユーザー投稿で構成したメディア自体を指しますので混同しないようにしましょう。
インスタグラムにおけるUGCとは
インスタグラムにおけるUGCとは、ユーザーが自身のアカウントで公開している投稿が主となります。しかし、フィード投稿ばかりをイメージしては片手落ちということになるでしょう。
ストーリー、IGTV、リールといった場において、ユーザー自身が自発的に発信したコンテンツはUGCであり、企業が活用する手段は十分にあります。
国内でUGCが散見され始めたのは2007年頃からですが、SNSの普及で特に活性化し、ビジュアルによる訴求力の強いインスタグラムで一気に浸透しました。誰もが好きな商品やサービスについての画像や動画を投稿するなど、一般ユーザーが手軽に発信できるようになったのが大きなポイントと言えるでしょう。
企業がインスタグラムのUGC活用を考えた場合、一般的にはフィード(通常投稿)とストーリーズに分けて考えます。
それぞれの活用法は以下のとおりです。
フィード・・・自社の指定ハッシュタグを付けたユーザー投稿のリポスト
ストーリーズ・・・自社アカウントに対して@メンションを付けた投稿の紹介(自社アカウントのストーリーズ上)
いずれも企業側があらかじめブランドや商品のハッシュタグを用意し、それをユーザーに使ってもらうよう誘導する手法がUGCを集めるコツです。リポストは企業にとってコンテンツを作成する運用コストの削減にもつながりますし、ユーザーも本家本元に紹介されれば嬉しいものです。
内容もユーザーのリアルな情報発信として信憑性が上がり、インスタグラムのUGCから購買行動へと移行する大きな流れが期待できます。
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UGCをインスタグラムで活用するメリット
Instagram社が2019年10月に開催したイベントで発表した調査によると、国内ユーザーの80%が商品やサービスの購入を決めるためにインスタグラムを利用していることがわかりました。
マーケティング・リサーチ会社のIpsosが2018年に調査したところ、インスタグラムで商品やサービスを見つける人が83%、最新トレンドを把握する人が61%、インスピレーションを受ける人が50%という結果になりました。
(参照:
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー)
また、後日にブランドサイトやECサイトで商品確認や購入を行ったことがあるユーザーも4割を超えていました。UGCは、このような購買に直結するInstagramマーケティングを加速させることができます。
リーチと購買率を向上できる
UGCを投稿してくれたユーザーのフォロワーは、その投稿によって企業の情報を知ることになります。UGCがなければ知らなかった可能性もある情報を知ってもらえるのは、最も理解しやすい利点でしょう。シンプルに考えて、これまで届かなかったユーザーに対してもリーチできる点は非常に大きなメリットです。
そして、これが企業主体の投稿ではなく、自分の知人・友人が投稿した情報であればなおのこと、信頼性も非常に高くなります。自社アカウントがタグ付けをされたUGCは、自社のアカウントページにも掲載することができますので、多くのUGCが作成された商品やサービスは信頼性の向上と最終的な購買率向上が期待できます。
ファンができやすい
ファンができやすいことも、インスタグラムにおけるUGC活用のメリットです。
一般ユーザーにとって「企業」は「企業」であり、通常、そこに人の顔は見えません。ところが、インスタグラムの企業アカウントから個別にメッセージが来た瞬間、その感覚はガラッと変わります。
たとえば、好んで使っている商品の写真をインスタグラムに投稿した後、その企業から「あなたの投稿を公式サイトで紹介してもいいですか?」といったメッセージが来たとします。その瞬間、ユーザーにとってその企業は一気に「人」に変わり、とても身近な存在として感じることができるでしょう。
SNSはあくまで個人を主体としたメディアですから、企業の中にいる個人とユーザーが一緒にコミュニティを築いていくことはとても大切です。企業独自のUGC向けハッシュタグを作ることでより一体感を得ることもできますし、結果としてユーザーのモチベーションが上がり、さらにUGCを増やすことにつながるでしょう。
SNSマーケティングでとても大切なのは、ユーザーの熱量を高めることです。UGC活用はファンを作りやすく、かつ口コミによる認知拡大を期待できる点がメリットです。
アカウント運用コストが下がる
企業にはアカウント運用で高い成果を得るのと同時に、運用コストを下げるという命題も常に存在します。UGCをインスタグラム投稿に活用することは、これらの両立を期待できます。
シンプルに言えば、コンテンツはユーザーが作成するわけですから、企業は自社でコンテンツや投稿素材を制作しなくて済むことになります。作成コストを削減できることは間違いありませんし、SNSアカウントの継続的な運用に必須となる膨大な量の素材を減らすこともできるでしょう。
ユーザーの優れた投稿を使うことができれば、結果的にクリエイティブにかかる時間も圧縮できます。ただ、手間をゼロにすることはできませんし、新たに投稿者に許可を取るなどの工数が発生することには留意してください。
それでもインスタグラムで企業の公式アカウントを運用し、継続的に成果を上げるために定期的な投稿を行う労力と照らして、有り余るプラスになることは容易に想像できます。実際のところ、ほとんどの企業がインスタグラムで投稿する素材不足に悩み、人手やアイデア切れに頭を悩ませているのは事実です。
UGCの活用はこうした課題を解消し、定期的に魅力的な投稿を継続することに大いに役立ちます。投稿頻度が増えればハッシュタグの検証をする余裕も生まれますし、運用精度が上がれば結果的に成果を上げることにもつながります。
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インスタグラムでのUGC活用形式
それでは実際にインスタグラムでUGCを活用する形式についてまとめていきましょう。
大きく分けて2つの形式に分けることができますので、それぞれを解説します。
UGCのみでの運用
UGCのみで運用する場合、投稿をリポストするだけで構築していくことになります。最も運用コストを圧縮できる手法と言えますが、いくつかの懸念点があることは否めません。
まず、企業アカウントを運用するのに十分な量のUGCを得られるかという点が挙げられます。残念ながら思うように数が集められなければ、計画通りに投稿ができなくなってしまうでしょう。内容についても、あくまで一般ユーザーが自発的に作成するものですので、企業側が完全にコントロールすることは不可能です。計画する時点でこれらの点に留意し、算段がつく場合に選択するべき形式と言えます。
また、UGCを使用する場合は、必ず元の投稿者が誰かわかるようにしてください。リポスト専用アプリを使えば自動的にリポストマークとアカウント名が入りますが、使用しない場合はキャプションに明示したりアカウントにタグ付けしたりする配慮が必要です。また感謝のコメントをキャプションに入れること、#repostといったハッシュタグを追加することも忘れないでください。
自社コンテンツとの併用
すべてUGCで構成するのではなく、一部UGCをピックアップし、自社制作のコンテンツと併用する形式があります。
たとえば、キャンペーンやコンテストの開催などイベントと絡め、ユーザーが応じてくれた投稿から一部をピックアップしてUGCをリポストするという手法です。すべてUGC任せではないため自社のクリエイティブも発生しますが、その分だけユーザー依存度を減らすことが可能です。内容をコントロールしやすいため、企業アカウントの運用においては最適な形式と言えるでしょう。
ただし、UGCの選定とユーザーへの掲載確認の作業に加え、通常のクリエイティブも制作するわけなので、工数の削減についてはそれほど期待できません。人的リソースを割くのが厳しい場合、許可取得の作業については代行サービスを利用するなど、アウトソーシングを検討するのがおすすめです。
UGC活用の4ステップ
それでは、UGCを活用するための4ステップを具体的に解説します。
決まった手法があるわけではありませんが、多くの企業が実践しているステップですので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 独自のハッシュタグを設定する
独自のハッシュタグは、企画内容やブランドを伝えるための重要なキーワードです。
プロフィールや自社アカウントのキャプション(説明文)内で、独自ハッシュタグの存在を紹介してください。ユーザーに対して、そのハッシュタグを使用してもらうよう促します。
2. ユーザー投稿の中から選ぶ
反応してくれたユーザー投稿の中から、企画の方向性とマッチするものを選定します。この作業ではハッシュタグ収集ツールの利用も検討すると良いでしょう。
特定のハッシュタグを元に、SNS上からコンテンツを収集することができます。
■ おすすめのハッシュタグ収集ツール
https://www.shuttlerock.co.jp/service/socialhub/
3. 使用の許可を取る
ユーザーの投稿を無断で使用することは、大きなトラブルに発展します。訴訟問題などに発展するリスクがあるため、必ず当人に承諾を得て使用してください。
一般的にはインスタグラム投稿へコメントするか、ダイレクトメッセージ(DM)で利用したい旨を伝えます。先にも触れましたが、こうした使用許可の取得に関しては代行サービスも存在しますので、人的リソースが厳しい場合には利用も検討しましょう。
4. リポストとして投稿する
当人の許可が取れれば、UGCをリポストとして投稿すれば完了です。前述した通り、投稿する際は元の投稿者がわかるようアカウント名を表記するようにしてください。
画像内もしくはキャプション内に明記すればOKです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、インスタグラムでUGCを活用するための4ステップについて解説しました。インスタグラムにおいて、UGCを活用することは企業にとって非常に有効なSNSマーケティング手法です。
消費者目線のリアルな情報として商品やサービスを訴求することや、ファンを獲得して一緒にコミュニティを形成することでブランディングを実施するのに役立ちます。最も重要なのは、ユーザーの熱量を高めることです。
企業にとってクオリティの高いUGCを増加させ、目指すべき成果へと繋げていきましょう。