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2023年10月、イーロン・マスク氏の発言から、X (Twitter) が完全有料化になる可能性がある、という話題が注目を集めました。

一部の地域で有料化のテストに関する話題も出たことから、気になった方も多いのではないでしょうか。

そこで、X (Twitter) の完全有料化への移行の真偽やテスト導入の内容、有料化によって企業が受ける影響について解説していきます。

 

 

X (Twitter) が完全有料化への移行は本当?

最初に、X (Twitter) の完全有料化に関する話題について、時系列順に整理していきます。

マスク氏が示唆した月額課金の導入とは

2023年9月18日、X社のイーロン・マスク氏とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が「AIの未来」をテーマに対談を行いました。

この対談の中でイーロン・マスク氏は「ボット対策の手段として、X (Twitter) ユーザーに対して低価格帯のサブスクリプションを導入する」と発言しました。

X (Twitter) には悪質なボットが蔓延しており、ヘイトスピーチや誤った情報の発信が多くありました。

イーロン・マスク氏は「有料化によってコストを発生させることで、ボットの数を減少できるのではないか」と考えたのです。

この対談におけるマスク氏の発言を受けて、様々なメディアで「X (Twitter) が完全に有料化される」と報道したのです。

参照元:アーズ・テクニカ「Musk and Netanyahu blame “armies of bots” for spreading antisemitism on X」

マスク氏が報道に反応

しかし、2023年9月20日にイーロン・マスク氏は、「X (Twitter) の完全有料化」を否定するような反応をみせています。

該当のポスト (ツイート) が以下になります。

 

まず、米国の報道会社であるDailyLoud(@DailyLoud)が、以下の内容のポスト (ツイート) を投稿しました。

「イーロン・マスク氏は、X (Twitter) のユーザーは間もなく、ボット廃止のために少額の月額料金を払う必要がある、と語った」

この投稿に対して、X (Twitter) のコミュニティノートにコメントが寄せられました。要約すると、以下のような内容です。

「誤解を招く投稿です。 イスラエル首相との対談でイーロン氏が述べたのは、プレミアム会員向けに低価格帯のプランを導入するということです。X (Twitter) を利用する全ユーザーに月額料金を請求するとは、全く言っておりませんでした」

コミュニティノートとは、より正確な情報を入手するために、ポスト (ツイート) に対してコメントを残せる機能です。上記のポスト (ツイート) の中段の部分「閲覧したユーザーが~」の箇所です。

そして、このコミュニティノートのコメントに対してイーロン・マスク氏が、以下のコメントを行いました。

 

And @CommunityNotes scores again

 

直訳すると、「コミュニティノートが再び得点しました」となります。「コミュニティノートが正しい意見を述べている」という趣旨の比喩表現と捉えることができます。

このように、間接的ではありますが「X (Twitter) の完全有料化」を否定するような反応を、イーロン・マスク氏はみせたのです。

後述する有料プランに新たなプランが追加するという内容を、部分的に切り取った報道が話題となり、企業やユーザーの不安を煽る形となってしまったと考えられます。

参照元:ヘルプセンター「Xのコミュニティノートについて」

X (Twitter) で行われた有料化のテスト導入について

ここでは、上記の対談と近い日程である2023年10月に開始された有料化のテスト導入について解説していきます。

まず、10月17日(米現地時間)に以下のポスト (ツイート) により、ニュージーランドとフィリピンにおいて有料化のテスト導入がアナウンスされました。

 

特定の地域のみで始まった今回のテストは、「Not A Bot」という名称が付けられました。

有料化プログラム「Not A Bot」とは?

先程のポスト (ツイート) に「Not A Bot」の内容が言及されています。概要をまとめると、以下のような内容になります。

 

有料化プログラム「Not A Bot」の概要
・対象はニュージーランドとフィリピン
・新規ユーザー、および投稿を行うユーザーは年間1米ドルを支払う
・既存ユーザー、閲覧のみのユーザーは支払い不要
・新規アカウント作成時に、電話番号の認証が必要

 

無料のアカウントで出来る操作は、タイムラインの投稿の閲覧、アカウントのフォローのみです。

有料のアカウントは上記に加え、投稿、返信、リポスト (リツイート) 、いいね、引用、投稿のブックマークが行える形となっていました。

参照元:ヘルプセンター「Not A Bot」

X (Twitter) 有料化テストの目的

有料化テストの目的は、プロジェクト名「Not A Bot」のとおり、ボットの削減です。先程のテスト開始をアナウンスしたポスト (ツイート) でも、以下のように説明しています。

「今回のテストの目的は、少額の手数料を取ることでスパムやボットを削減することです。利益をもたらすものではありません」(要約)

現状では、無料で大量のアカウントが作成できるため、スパムアカウントが簡単に作れてしまいます。有料会員のみアカウント作成や投稿を可能にすることで、スパムアカウントの排除に繋がるかのテストとなっていました。

このテストが実施された日程も近かったことで、「Xが完全有料化」という報道がより注目され、様々な形で拡散されたのかもしれません。

23年10月 新たな有料プランが追加

ここでは、新たに追加された「新有料プラン」について解説していきます。

23年10月28日、新しい有料プランが追加されたことが、以下のポスト (ツイート) によりアナウンスされました。

 

「プレミアムプラス」のご紹介、と題された本投稿において、新しい料金プランに加入することで、広告が表示されなかったり、クリエイターツールへのフルアクセス権が付与されたりといったメリットが簡潔に紹介されました。

X premium(Twitter Blue)とは?

上記の投稿では「プレミアムプラス」の案内だけでしたが、今回のアップデートでは「ベーシック」プランも追加となり、合計で2種類のプランが新たに追加されました。

それと同時に、有料プランのサービス名称であった「Twitter Blue」から、「X Premium(X プレミアム)」と名称が変更されたのです。

さらに、従来の「Twitter Blue」の有料プランは、「プレミアム」プランという名称で引き継がれることになりました。

そのため、XPremiumには「ベーシック」「プレミアム」「プレミアムプラス」の3つが存在することになったのです。

X premium(Twitter Blue)のプランと料金体系

新たな有料サービスである「X Premium」が始まったことで、やはり気になるのは各プランの料金体系ではないでしょうか。

それぞれの価格は、以下のように設定されています。

 

「ベーシック」     月額368円 (年額3,916円)
「プレミアム」     月額980円 (年額10,280円)
「プレミアムプラス」  月額1,960円 (年額20,560円)

 

「X Premium」の利用料金の支払に関しては「月額払い」、または「年額払い」の2種類から選択できます。

なお、「年額払い」の一括で料金を支払うことで、割引を受けることができます。

例えば、「プレミアム」プランの月額払いは980円ですが、年額払いでは10,280円となり、約12%お得になっています。

X premium(Twitter Blue)各プランの機能

「X Premium」は、各プランによって利用できる機能や制限が異なります。そこで、ここでは各プランの機能や制限について解説していきます。

なお、「X Premium」には、非常に多くの機能が備わっているため、代表的な機能のみを紹介していきます。機能の詳細は、ヘルプセンター「Xプレミアムについて」で確認することができます。

x 有料化 ベーシック プレミアム Xプレミアムプラス

1. 「ベーシック」プランで利用できる機能

・ポストの編集:ポストの投稿後、一時間以内にわたり、投稿内容の変更・修正ができる

・ポストの削除:ポストの投稿後、投稿自体を削除(取り消し)できる

・長いポストと動画の投稿:最大25,000文字のテキスト、最大3時間・8GBまでの動画(1080p)の投稿ができる

・コミュニティ作成:コミュニティを作成し、特定のトピックに興味関心を持つユーザーと繋がることができる

・返信のブースト(小):自身が行った返信が、タイムラインや検索結果で上位に表示される(効果:小)

 

2. 「プレミアム」プランで利用できる機能

・ベーシック機能:上記で紹介したベーシックプランの機能が全て利用できる

・広告の表示が半減:[おすすめ] と [フォロー中] に表示される広告の数が50%になる

・広告収益配分:ポストの返信欄に表示される広告から収益を得られる

・返信のブースト(大):自身が行った返信が、タイムラインや検索結果で上位に表示される(効果:大)

 

3. 「プレミアムプラス」プランで利用できる機能

・ベーシック・プレミアム機能:ここまでで紹介してきた「ベーシック」と「プレミアム」プランの機能が全て利用できる

・広告の表示が無し:広告が完全に表示されなくなる

・返信のブースト(最大):自身が行った返信が、タイムラインや検索結果で上位に表示される(効果:最大)

 

また、X (Twitter) でプレゼントキャンペーンなどを実施するときに便利な「抽選機能」や「自動DM送信」などの機能は、どのプランにも用意されておりません。X(Twitter)キャンペーンを効率的に実施したい場合は、別途、X (Twitter) 向けのキャンペーンツールなどを利用する必要があります。

弊社が提供するキャンペーンツール「Shuttlerock BBF」は、「自動抽選機能」や「自動DM送信」に加えて、投稿予約機能やレポート機能などの利便性の高い機能も提供しています。もちろん、 即時抽選ができるインスタントウィンキャンペーンの実施も可能です。

キャンペーンツール「Shuttlerock BBF」の詳細に関する資料は、以下のボタンよりダウンロードください。

X (Twitter)  インスタントウィン 資料

X premium(Twitter Blue)の効果、メリット

ここでは企業が、X premium(Twitter Blue)に加入することで得られる効果やメリットについて解説していきます。

1. ポストの優先表示

X premium(Twitter Blue)に加入したアカウントの返信は、加入していないアカウントよりも優先表示されるようになります。

そのため、より多くのユーザーに情報を届けることができるようになります。それと同時に、アカウントの認知度が高まることも期待できるのです。

優先表示により、エンゲージメント数の向上も見込めるため、X premium(Twitter Blue)への加入は非常にメリットが大きいと言えるでしょう。

参照元:ヘルプセンター「Xプレミアムについて」

2. 運用の柔軟性が向上

X premium(Twitter Blue)に加入することで、様々な機能が利用できるようになるため、運用の柔軟性が向上する点は大きなメリットと言えます。

例えば、ポストの文字数制限が140文字から、最大で25,000文字までに拡大します。さらに、ポストの取り消しや編集ができるようになります。

情報発信(ポスト)の自由度が高まり、表現の幅も広がるため、より効果的なX (Twitter) 運用が可能になります。

3. セキュリティの向上


X premium(Twitter Blue)の加入者は、携帯電話の番号をアカウントに紐づけて、登録することができます。

この携帯電話へのSMS(ショートメール)を利用して、2要素認証によるログインができるようになるのです。

この2要素認証によって、アカウントへの不正ログイン・なりすまし対策が実現できるため、セキュリティが大きく向上するのです。

参照元:ヘルプセンター「2要素認証を使う方法」

なお、弊社では現在、X (Twitter) 運用やマーケティングなどに関するオンライン相談会を無料で実施しております。以下のページより、お申し込みが可能です。

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仮に完全有料化された場合の企業が受ける影響は?

仮にX (Twitter) が将来的に完全有料化になった場合に、想定される影響について解説していきます。

企業が受ける影響として、以下の3つの内容が考えられます。

 

1.  企業アカウントの信頼性の向上
2. ユーザー層の変化
3. 運用や活用方法の見直し

 

それぞれの詳細を、解説していきます。

1. 企業アカウントの信頼性の向上

仮に完全有料化となれば、偽アカウントなどが消滅することが予想されます。

そのため、残っている企業アカウントは本物である可能性が高くなるため、今よりも信頼性が向上することが考えられます。

さらに、「プレミアム」以上の有料プラン以上であれば、認証マーク(チェックマーク)が付けられるので、アカウントの信用も高まるでしょう。

2. ユーザー層の変化

全ユーザーが有料プランへの加入が必須になった場合、ボットや個人で持っていたサブアカウントが減少することが考えられます。

そのため、アクティブなユーザー層に変化が現れる可能性もあるでしょう。

仮に完全有料化になることがあれば、個人向けのビジネスを展開している企業は、ユーザー層の変化に伴いX (Twitter)でのターゲティングを見直す必要が出てくるかも知れません。

3. 運用や活用方法の見直し

X (Twitter) が完全に有料化された場合、前述したプラン内容にも変更が加わる可能性もあります。

その場合、加入するプランの機能や利用制限にあわせて、X (Twitter) の運用や活用方法を見直す必要が出てくるかもしれません。

普段の運用に影響が出ないとも限らないため、日頃からX(Twitter)のアップデートはチェックすることを推奨します。

まとめ

ここでは、X (Twitter) の完全有料化の真偽や「Not a bot」のテスト導入、新料金プラン、有料化による影響などに関して解説してきました。

2024年9月現在、完全有料化への移行は正式にアナウンスされておりません。ただ、今年もX (Twitter)  でさまざまな変化があったことからも、マーケティングに活用している企業は、引き続きX(Twitter)の動向注目していかなければなりません。

ここで解説した内容を参考にして、ぜひ自社のX (Twitter) 運用に役立ててみてください。

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