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X(Twitter) のAPI制限とは
API(Application Programming Interface)とは、ソフトウェア同士が様々な情報を交換する際に使用されるインターフェースです。 このAPIを通して、ユーザーのポスト (ツイート) 閲覧や投稿、リポスト (リツイート) などの回数が制限されました。これを一般的に「API制限」と呼んでいます。X(Twitter) API制限の経緯
2023年6月下旬から7月初旬に起きたAPIの制限について、関連する事象を時系列順に説明していきます。 どのような理由で制限が設けられたのか、に注目すると理解が深まるでしょう。2023年6月30日 Webブラウザの閲覧が制限
WebブラウザからX(Twitter) にアクセスした場合に、ログインが求められる事象が発生しました。 ニュースメディア「X News Daily(@xDaily)」の下記のポスト (ツイート) で、その様子を確認することができます。訳すと、「Webブラウザでは、ユーザーはログインせずに閲覧ができなくなりました。これは、ChatGPTのWeb閲覧のプラグインと同様に、スクレイパーがX(Twitter) のデータを持ち出すのを防ぐための措置であると考えられます」 スクレイパーとは、不正なスクレイピングを実施するユーザーを指しています。つまり、X(Twitter) が不正操作を防ぐためにログインを要求していると言及しているのです。 そして、このポスト (ツイート) に返信する形で、イーロン・マスク氏がコメントをしています。 直訳すると、「一時的な緊急の措置です。不正操作により大量のデータが略奪されたため、一般ユーザーのサービスが低下していました。」となります。 このように、Webブラウザからの閲覧制限に関して、イーロン・マスク氏本人から「一時的な措置」であることが説明されました。Temporary emergency measure. We were getting data pillaged so much that it was degrading service for normal users!
— Elon Musk (@elonmusk) June 30, 2023
2023年7月1日 ポスト (ツイート) の閲覧回数が制限
API制限によりポスト (ツイート) の閲覧回数が制限されました。一定数を超えると以下の画像のように「API呼び出しの回数制限を超えました」と表示され、それ以上のポスト (ツイート) が閲覧できなくなる事象が発生しました。
要約すると、下記のようになります。To address extreme levels of data scraping & system manipulation, we’ve applied the following temporary limits:
— Elon Musk (@elonmusk) July 1, 2023
– Verified accounts are limited to reading 6000 posts/day
– Unverified accounts to 600 posts/day
– New unverified accounts to 300/day
要約すると、以下のように回数制限が緩和される、とのアナウンスになります。Rate limits increasing soon to 8000 for verified, 800 for unverified & 400 for new unverified https://t.co/fuRcJLifTn
— Elon Musk (@elonmusk) July 1, 2023
Now to 10k, 1k & 0.5k
— Elon Musk (@elonmusk) July 1, 2023
2023年7月5日 X(Twitter) 社が公式声明を発表
ビジネス向けのX(Twitter) 公式ブログにて、今回の一連の操作制限に関する説明が公開されました。 「Twitter Rate Limitsに関するアップデート」と題された本記事を要約すると、以下のようになります。X(Twitter) API制限の理由
ここでは、X(Twitter) がAPI制限を実施した理由について解説していきます。 主な理由として、以下の3点が挙げられます。1. 不正なスクレイピングの防止
先程のイーロン・マスク氏のポスト (ツイート) や公式ブログの説明にもあるとおり、不正なスクレイピングの防止が、大きな理由のひとつです。 さらに、イーロン・マスク氏は下記のポスト (ツイート) でも、スクレイピングの悪影響に関して言及しています。直訳すると、「数百の組織 (恐らくそれ以上)が、積極的にスクレイピングしており、一般ユーザーの利用に影響を与えるほどでした。これを止めるにはどうすればいいでしょうか?私は、アイデアを受け入れます。」 このようにイーロン・マスク氏は、スクレイピングの悪影響を訴えるとともに、その防止策のアイデアを募ったのです。Several hundred organizations (maybe more) were scraping Twitter data extremely aggressively, to the point where it was affecting the real user experience.
— Elon Musk (@elonmusk) June 30, 2023
What should we do to stop that? I’m open to ideas.
2. 無償APIの悪用防止
API制限を行うことで不正操作の範囲は狭まることから、従来は無償で利用できたAPIを有料化にしたことも背景にあります。 悪質な不正操作を行うユーザーの多くは、無償APIを利用しているためです。 なお、X(Twitter) のAPI有料化は、2023年6月に実施されました。イーロン・マスク氏がオーナーになってから、様々なアップデートが行われており、API有料化もそのひとつです。 有料化による新たなAPIプランの概要や新料金プラン、認証バッジなどの最新情報をまとめた資料は、下記よりダウンロードできますので、ご活用ください。
3. システム負担の軽減
不正なスクレイピングは、システムに負荷がかかります。これを防止するためにも、APIに制限を設けたのです。 システムに負荷がかかると、エラーや不具合などが発生する可能性があります。通常利用しているユーザーに迷惑がかかってしまうため、X(Twitter) はこれらを軽減しようとしているのです。X(Twitter) 操作の制限数について
X(Twitter) の操作における具体的な「制限回数」が気になる方も多いのではないでしょうか。 代表的な操作におけるユーザーあたりの制限回数を以下にまとめました。(2023年12月時点)X(Twitter) API制限への対処法
実際に制限回数を超えてしまった場合の対処や、そもそも超えないためにはどのような対策をすれば良いのでしょうか。 ここでは、API制限の対処方法についてご説明いたします。1. リセットを待つ
実際に制限回数を超えてしまった場合は、時間が経過すれば解消される可能性があります。 そのため、シンプルな方法ではありますがリセットされるまで時間を置いてみましょう。 ダイレクトメッセージ、アカウントのフォローなど、1日単位のリミットが設けられている内容に関しては、リミットが解除される1日後に再度試してみると良いでしょう。 また、1日2,400件までのポスト(ツイート)は、さらに30分単位のリミットに分けられてるため、万が一制限に達した場合は2~3時間後に、再度試してみてください。 参照元:ヘルプセンター「Xリミットについて」2. 複数回に分けて操作を行う
操作回数を超えないよう未然に防ぐ方法として、操作を一気に行わず複数回に分けて実施することも挙げられます。 例えば上限回数を上回るDM送信を実施する際は、送信日を複数日に分けるなどです。3. Xプレミアムへ加入
X(Twitter) の有料プランである「Xプレミアム」に加入することで、利用制限が緩和されます。 本記事の「API制限の経緯」でも引用した下記のポスト (ツイート) からも、利用制限の回数に違いがあることが分かります。To address extreme levels of data scraping & system manipulation, we’ve applied the following temporary limits:
— Elon Musk (@elonmusk) July 1, 2023
– Verified accounts are limited to reading 6000 posts/day
– Unverified accounts to 600 posts/day
– New unverified accounts to 300/day
API制限による企業への影響
X(Twitter) をマーケティングに活用している企業にとって、API制限はどのような影響があるのでしょうか。 まず、考えなければいけないのが、先程も説明した操作の回数制限です。例えばキャンペーンを実施する際は、ユーザーへの連絡などで、数多くの操作を行うことが考えられます。 操作制限に注意をしながらDM送信などの操作を進めると、キャンペーンを円滑に進めることができるでしょう。 また、X(Twitter) のキャンペーンツールなどを利用している場合、そのサービス事業者が利用しているAPIプランにも注意が必要です。APIのプランによって、使える機能や利用制限が異なるためです。 なお、APIプランの詳細や企業が知るべきツールへの影響に関しては、以下の記事で解説しておりますので、あわせてご確認ください。X(Twitter) APIが有料化!企業が知るべきツールへの影響や対策を解説
SNSキャンペーンならシャトルロック
シャトルロックが提供する「Shuttlerock BBF」は、前述したAPIプランについて、最上位のプラン(Enterprise)に加入しているため、安全にキャンペーンを実施いただけるツールです。 以下のようなお悩みをお持ちの方でも、最新のX(Twitter)情報をもとに、企業様のアカウントの状態に合わせた施策のご提案が可能ですので、お気軽にご相談ください。