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動画広告を出したいけれど、作り方や制作のポイントがわからない。
このような課題を抱えている企業は多いかと思います。
近年は、スマートフォンの普及、YouTubeやSNSなどを利用するユーザーが増えたことから、動画広告の需要が高まっています。
動画広告は、音や動きを用いて、ユーザーの聴覚や視覚に訴えかけられるのがメリットです。そのため、マーケティングにおいては、動画広告が重要な手法となっているのです。
一方で、テキスト広告やバナー広告とは異なり、動画広告は制作の手間やコストがかかるという課題もあります。どうやって動画広告を作ったら良いかさっぱり分からないという方も多いでしょう。
そこで本記事では、動画広告の作り方・制作のポイントについて、プロの視点からわかりやすく解説いたします。
最後には、動画制作を専門会社へ外注する場合の注意点についても触れていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
動画広告の作り方とは
まずは、動画広告の作り方の大枠を見ていきましょう。
動画広告の作り方を大きく分けると、「戦略」「企画」「制作」の3つの工程になります。
「戦略」の段階では、目的の明確化・ペルソナの設定・配信先の選定を行います。
次に、「企画」の段階へ移り、動画広告の鍵となるメッセージの設定、構成の決定、テキストの挿入などを考えていくのです。
そして「戦略」と「企画」を十分に練ったうえで、「制作」に取り組むのが動画広告制作の基本的な作り方の流れとなります。
次の章では、動画広告の制作工程について詳しく解説していきます。
動画広告の作り方6ステップ
次に、動画広告の作り方について、具体的な6ステップに分けて見ていきましょう。
1. 目的を明確にする
動画広告の制作に取り掛かる前にやるべきことは、「目的の明確化」です。
しっかりとした目的が定まっていないと、ターゲット顧客に強く訴える動画広告の作り方が決まらないからです。「自社商品やブランドの認知度を高めたい」、「売上を伸ばしたい」、「集客を増やしてキャンペーンを成功させたい」など、動画広告施策を打つことになった理由があるはずです。
動画広告を制作する目的やゴールを明確にすることで、ターゲット層や施策がはっきりし、具体的な「戦略」や「企画」が立てやすくなります。
2. ペルソナを設定する
目的が明確になったら、次はペルソナの設定を行います。ペルソナは、自社の商品やサービスを利用する架空のターゲットユーザー像のことです。
マーケティングの分野では頻繁に活用されている概念ですが、動画広告の作り方を決定する際にもペルソナは非常に重要になります。ペルソナを設定しておくことで、ユーザー視点に立つことができ、より伝わりやすい動画広告を作れるからです。
また、担当者同士でペルソナ設定を共有することで、認識のズレを防ぎ、業務を効率的に進められるという利点もあります。
ペルソナ設定の際の設定項目としては、以下の項目があります。
・年齢
・性別
・職業、勤務先
・年収
・学歴
・居住地
・配偶者の有無(家族構成)
・よく利用するSNS
上記を参考に、自社の商品やサービスに合わせてペルソナに必要な項目を設定し、ユーザー像を鮮明にしていきましょう。趣味、特技、価値観、生い立ちなどを盛り込み、写真なども設定するとリアリティーのあるペルソナを作ることができます。
3. 配信先を決める
動画広告を活用したマーケティングを成功させるためには、配信先選びも大事なポイントとなります。
主な配信先としては、YouTube、Facebook、Instagram、X (Twitter)
などがあります。YouTube
YouTubeは、世界的シェアを誇る動画共有サービスです。
若い人から高齢者までさまざまな年代が利用しているため、動画広告を配信することで幅広い層にアピールできます。
YouTubeで配信可能な動画広告としては、バンパー広告、TrueViewインストリーム広告、TrueViewディスカバリー広告、アウトストリーム広告などがあります。
配信できる広告の種類が多いのもYouTubeのメリットです。
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Facebookは、アメリカ発の大手SNSです。
40代以上のユーザー(特に男性)が多いことから、中高年層をターゲットにした動画広告配信に向いています。
Facebook社は、2021年10月に社名を「Meta」(メタ)へと変更しました。そのため、今後は仮想現実や拡張現実などメタバースに関連した動画広告配信の需要も見込まれます。
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Instagramは、Facebook社(現Meta社)が運営する写真共有SNSです。
10代〜30代の若い世代、女性ユーザーが多く利用していることから、おしゃれでインスタ映えする動画広告に注目が集まりやすい傾向になっています。
ファッション、メイク用品、スイーツや料理などに関連した投稿が非常に多いことから、これらのジャンルの動画広告の配信にも向いています。
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X (Twitter)
X (Twitter)
リツイート機能があり、ほかのSNSと比較して、情報拡散力が高いのが特徴です。プレゼントキャンペーン、新商品PRなど多くのユーザーに大して瞬時に情報を届けたい場合に向いている配信先と言えます。
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4. 鍵となるメッセージを考える
鍵となるメッセージは、動画広告の作り方を考える上での必須要素です。ユーザーに対して「何を伝えたいのか」を具体的に考えておく必要があります。
鍵となるメッセージがないと、ユーザーの心に響かないため、動画広告をすぐに閉じたりスキップされたりする確率が高くなってしまうでしょう。
ただ、どんな訴求がユーザーにとって響くのかについては、実際に動画広告を配信してみないとわからない面もあります。そのため、伝えたいメッセージは、あらかじめ複数個を用意しておくのが良いです。
ユーザーへの訴求には、主に3つの方法があります。以下、それぞれのポイントについて理解しておきましょう。
価格訴求
ユーザーに対して、価格の魅力を訴えることです。
「格安」「無料」「割引」「バーゲンセール」「特別価格」などのキーワードを盛り込んでみると良いでしょう。
効果訴求
「買いたい」や「欲しい」など、ユーザーの欲望に働きかけることです。
「2倍の効果」「〇〇が一気に解決」「〇〇が改善」などのキーワードを盛り込んでみると良いでしょう。
簡単訴求
ユーザーに対して簡単に実現できることを伝えるのも、訴求方法の一つです。
「5秒で手続き完了」「1分でかんたん登録」などのキーワードを盛り込んでみると良いでしょう。
5. 構成とテキストを決める
ペルソナ設定と鍵となるメッセージが決まったら、動画広告の構成とテキストを決めていきます。
動画広告の構成のポイントは、「イントロ」「メイン」「結末」「アクション促進」の4つです。また、動画広告で用いられることが多い構成としては、「問題提起型」や「ストレートオファー型」があります。
問題提起型は、ユーザーが抱える問題や課題の提起を行い、解決方法を提示する構成方法です。流れは以下のようになります。
イントロ:「〇〇のことで困っていませんか?」と問題提起
メイン:「△△でお悩み解決」と解決方法を提案
結末:機能、利用するメリット、具体的な効果などをアピール
アクション促進:お申し込みや資料請求を促す
ストレートオファー型は、キャンペーンやイベント情報などを伝えたいときにおすすめの構成方法です。以下の構成で進んでいきます。
イントロ:キャンペーンなどのお得な情報を伝える
メイン:商品のメリットや詳細情報を紹介
アクション促進:検索や申し込みなどユーザーからのアクションを促す
6. 配信先のサイズをもとに動画を制作する
動画広告の配信先によって、動画のファイルサイズが異なります。
また、YouTubeでは横長、Instagramでは縦長といったように、動画の表示方法にも違いがあるのです。
動画を作り終えた後は、サイズやファイル形式の変更が難しくなります。場合によっては、画質が劣化してしまうこともあるので気を付けましょう。
さまざまな配信先に対応できるように、最初から複数個の動画ファイルを作成しておくと良いでしょう。最適な動画ファイルサイズや形式については、FacebookやYouTubeなどの各配信プラットフォームで確認してみてください。
以上が、動画広告の作り方6ステップになります。
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動画広告の制作のポイント5選
ここからは、動画広告を制作する際のポイントを見ていきましょう。
1. 冒頭2秒で離脱させない工夫
つまらない動画だと、ユーザーは途中で離脱やスキップしてしまいます。そのため、最後まで視聴してもらうためには、最初の2秒が肝心です。
冒頭にユーザーの注意を引くアクションを入れたり、最後まで視聴したくなるようなテキストを加えるなどして、離脱されない動画構成を考えてみましょう。
2. ペルソナへ実際に訴えかける
動画広告の中で、ターゲット層に直接訴えかけてみるのも手です。
冒頭部で、「面倒なトイレ掃除にお困りの方必見!」といったように、ターゲットユーザーを明確にしておくのです。
そうすれば、直接的に自社商品に興味がある潜在顧客の気を引くことができ、動画広告を見てくれる確率が高くなることでしょう。
その結果、ターゲットではないユーザーは冒頭で離脱するため、視聴維持率やコンバージョン率を高めることができ、動画広告の費用対効果も高めることができます。
3. テロップを効果的に入れる
動画広告では、ビジュアルが非常に重要です。
動画の音声に頼りすぎないように注意しましょう。動画には、テキストやテロップも加えて、伝わりやすい動画作りを心がけてみてください。
電車の中や職場など、音が出せない状況で動画広告を視聴するケースが多いことも想定しておきましょう。テロップを効果的に挿入しておけば、無音状態でもユーザーに動画の内容を伝えることが可能です。
4. 実際のデバイスで確認する
動画が完成したら、必ず確認作業を行ってください。
パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど、ユーザーの視聴環境はさまざまです。また、デバイスによって動画の見え方が異なる場合があることを認識しておきましょう。
例えば、Instagramのストーリーズでは、アイコンの表示位置がずれて、動画のテロップと被ってしまうといったこともあり得ます。そのため、事前に複数のデバイスを使って、動画のプレビューを確認するなどの対策が重要になります。
5. アクションを明確に促す
動画の最後には、ユーザーのアクションを促す内容を盛り込んでおきましょう。
SNSでの動画広告は、基本的にクリックできるボタンが付いているので、ボタンをアピールしつつ「今すぐ1分で登録」など、取ってほしいアクションを明確に伝えるようにしましょう。
このように明言することで、誘導したいウェブサイトなどへのクリック率が高まります。
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動画広告の効果測定
動画広告を効果的に配信していくためには、くり返しの分析が必須になります。ここでは、動画広告の効果測定において注視すべき指標をご紹介します。
成約数に近い指標
クリック数やコンバージョン数(お問い合わせ件数、会員登録数など)の増減をチェックすることで、動画視聴後のユーザー行動を把握できます。
また、この2つは最終ゴールである成約数に近い指標なので、動画広告がもたらす実益を測る際にも重要になります。もしこれらの項目が増えていないようであれば、動画の訴求メッセージや構成変更を検討したほうが良いかもしれません。
認知度向上・想起に関する指標
視聴回数・ユニークユーザー数・広告想起率は、自社製品やサービスの認知度を測るうえで重要な指標となります。視聴回数が少ないようであれば、ターゲットの再設定や動画冒頭部の修正を行い、ユーザーの気を引く内容に変更したほうが良いでしょう。
ブランディングに関する指標
完全視聴率・再生時間などの指標は、ブランディングに影響します。これらの項目が少ないようであれば、動画広告の修正が必要です。動画広告は制作して、配信したらそれで終わりではありません。効果測定を通して、繰り返し運用し続けることで成果に繋がるのです。
ユーザーの関心は、すぐに新しいものへと移っていきます。その都度、効果測定や分析を行い、改善を加えながら、ユーザーの興味をそそる新しい動画を作り続けていきましょう。
動画制作を外注する際の注意点
企画、脚本、撮影、編集など、動画制作は大変な手間がかかるため、専門会社へ外注を考えるケースもあるでしょう。
そこで最後に、動画広告の制作を外注する際の注意点についてもご紹介します。
導入企業の実績を見る
外注先選びのポイントは、ずばり制作実績です。
その企業がこれまでにどのような動画を作ってきたのかをチェックしてみましょう。マーケティング戦略を考えるのであれば、ただ見かけが美しい動画を作って納品する会社よりも、成果につながる動画を提案・制作している企業を選ぶのがポイントです。
納品した動画広告によって、実際にどれだけのマーケティング効果があったのかを具体的な数値で聞くようにしましょう。
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納品可能本数を確認する
納品可能本数も、動画広告の外注先選びにおける重要なポイントです。
受注本数が多い会社、社員数が少ない会社だと、大量の納品に対応できないことがあるからです。
配信で必要な動画の本数を社内で把握しておき、その数・その頻度での納品に対応できるかを確認しておきましょう。
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まとめ
今回は動画広告の作り方・制作のポイントについて、プロの視点から解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
動画広告の市場は今後も拡大し続け、さらに多くの企業がこれから動画広告を打ち出していくと予想されています。そのため、早い段階から動画広告に取り組んでおくことで、マーケティングで他社に差をつけることができます。
作り方や外注先選びのポイントを抑えて、ぜひ動画広告の施策を成功に導きましょう!